ラップタイム・馬キャラ・馬体・血統から激走馬の正体を暴きます。
京都11F外のクラスの壁は、第2・3ブロックの中盤に現れる。
どのクラスにおいても、3角坂の下りから速くなる上り4Fのロングスパート戦がデフォルトで、ラスト1Fも掛かることはなく惰性で流れこむので、4角で先団にいないと厳しいことになる。3角坂の下りで加速しながら、急角度の4角を減速することなく回る必要があるので、柔らかい走りによりコーナーリングでロスのでないタイプは大幅加点。大トビの馬はストライドロスをなくすためできるだけ外を回したいが、先週の馬場同様に内が極端によいトラックバイアスだと、距離ロスが心配。現に後述する通り'09・'11とこの時期は内の良いトラックバイアスが発生することがある。
一方、4角で先団に取り付けないタイプは前の組の脚が鈍らないところを差しきる必要があるのだから、相当の瞬発力を持って直線で間に合わせてくる必要があり、かなりハードル高い。

以上の基本事項を踏まえた上で、過去5年のレースを個別に見ていこう。
'11:<高速(-1.4)>35.8-38.0-25.4-34.3=2.13.5
中盤大きく緩んだ割に、上がりがそれほど速くならなかった印象の凡ラップ。内の馬場が良く、前有利の展開。
3人気で勝ったクレスコグランドはその後、ダービー5着、大阪-ハンブルクC3着が目立った戦績。ともに3角から位置を押し上げ差し込んだもので、持続力&コーナーリングで位置を押し上げられる機動力を武器にするタイプ。
2人気2着のユニバーサルバンクは柔らかい走りでコーナーリングを苦にしないタイプ。その後、大阪-ハンブルクCを勝ったようにスタミナも認められる。
1人気で10着惨敗のレッドデイヴィスは走りが硬く、コーナーリングが苦手なタイプ。現に5-5-6-7と勝負どころの4角で位置を下げてしまっている。当時は体調不良も囁かれていたようだが、適性面からもマッチしていなかったと見てよいだろう。


'10:<高速(-1.5)>35.9-37.3-24.9-34.7=2.12.8
過去5年で第2ブロックが最も締まったレベルで、前の組にはきつい展開。
3人気で勝ったゲシュタルトはその後、小倉開催の中日新聞杯で3・2着、オールカマー2着、AJCC3着と持続力を求められる舞台で好走。
2人気2着のコスモファントムは柔らかい走りの馬で、その後、中山金杯・中日新聞杯@小倉を勝った。先行力&持続力を武器にするいかにも小回りコースが合うタイプ。


'09:<高速(-0.3)>36.1-37.9-24.4-34.6=2.13.0
中盤締まった割に、上がりも纏めた好ラップ&好時計。流れは差しに向くも、内が有利なトラックバイアスで外を回すと厳しい展開。
1人気に応えたベストメンバーは、中山500万・若葉Sともに小回りコースをコーナーリングで位置を押し上げて勝ち切る内容で、このレースに望んできた。
2人気2着デルフォイは、ムーニーバレー500万を3角から捲りあげ圧勝しての転戦。その後古馬になって馬券圏内に来たのは、阪神10Fの1000万勝ち・1600万3着で、ともに3角から位置を押し上げる競馬。


'08:<低速(+1.2)>37.3-40.1-24.9-36.1=2.18.4稍
テン緩み、第2ブロックはさらに大きく緩んだ。例年通り上り4F目から速くなったが、終い1Fが12.4とこのコースにしては掛かったのは、道悪で馬場が重かった影響があったよう。前有利の展開。
2人気で勝ったメイショウクオリアはその後、巴賞1着の後は札幌・函館の13Fで馬券圏内に4度飛び込んできたスタミナ偏重のヨーロピアン。
9人気2着に好走したロードアリエスはその後、9Fを中心に使われているマイル寄りの中距離馬。マイルでも先行できるスピードが武器で、先行して内でじっとして終いに少し脚を使って連対を果たした。過去5年で第1・2ブロックが最も緩んだ流れだっただけに、距離適性が短めのこのタイプでも走れたのだろう。
6人気3着のマイネルローゼンはその後、500万クラスを3度2着するも勝ちきれず引退。いかにも決め手のないタイプで、スローの逃げ・道悪で他馬も決め手を活かせない馬場と、二重の恵まれで好走したとみたい。

馬券圏内にこそ来れなかったが、11人気で4着に追い込んできたホワイトピルグリムが見逃せない。後に重い芝になるたびに勝ち上がり、オープンまで出世した。コース形態的に瞬発力が求められない上に、道悪で馬場が重くなるとその比重は高まるのだから、勝ったメイショウクオリアと同様、ヨーロピアンの走りやすい舞台だったと総括したい。


'07:<高速(-0.4)>35.3-38.1-24.8-35.3=2.13.5
テン速く、上りの掛かった流れ。差し有利の展開。
2人気1着のタスカータソルテはその後、旧中京コース10Fの重賞で3度馬券圏内、札幌記念勝ちを収めたように持続力&底力を求められる小回り重賞で活躍。
8人気2着のローズプレステージはその後、1000万クラスを卒業できず引退。4角11番手から展開嵌って差し込めたもので、能力的には見劣る存在だったと言えよう。
9人気3着のサンライズベガは、後に新潟10F重賞で4度馬券になり、小倉大賞典も制した長く良い脚を使える持続力型。
逆に1人気で5着に散ったフェザーケープはその後、500万クラスを卒業できずに引退。6-7-6-3とテン速い流れを強気の競馬で勝ちきるだけの底力は本質的に無かったということ。


以上の通り過去傾向を見渡すと、好走馬の取り口のほとんどが3角の坂の下りで加速し終いまで脚を使うもので、持続力&柔らかい走りでコーナーリングスムーズが、キーワード。ここで馬券になった馬が後に活躍した舞台は直線長いコースではなく、小回りコースで前述のキーワードを活かしきったものであることは興味深い。
最後に京都12F外で行われるムーニーバレー500万好走組は今回のレースから1F延長しただけの舞台設定なので、親和性がかなり高いことを申し加えておきたい。
今年はメイショウカドマツがハナを切れそうなメンバー。ペース判断に長けたユタカJの刻むラップは緩み過ぎず一定の底力を求められる。それでいて終いを纏める先行馬有利の流れのはずで、例年通りのロングスパート戦の見立てで問題ない。

以下、9F以上のオープンクラスを中心に前哨戦を見ていこう。


○皐月賞:<低速(+0.8)>35.8-47.1-38.4=2.01.3(5位/6年)
大逃げ馬が刻んだ流れは、テン・中盤とも猛烈に速く、上がりの掛かった前傾ラップ。3番手以降も前半が速い前傾ラップで、差し有利の展開。
7着ベールドインパクト…速い流れと道悪を初めて経験したのは良かった。4角9番手から差し込んだ底力を評価できる。
8着メイショウカドマツ…これだけのハイラップを番手で粘り込んでおり、着差以上に強い内容。


若葉S:<低速(+1.1)>37.5-50.5-36.4=2.04.4
テン・中盤ともやや緩んだ割に、馬場が重く上がりも掛かった凡ラップ。前有利の展開。
1着メイショウカドマツ…展開嵌って逃げ粘った。
7着ククイナッツレイ…前が詰まったり、横から来られると気にしてしまったとの鞍上の弁。揉まれ弱い面があるのかも。


弥生賞:<低速(+0.9)>36.2-52.3-35.4=2.03.9(5位/6年)
中盤猛烈に緩み、上がりの速い流れ。内の馬場もよく、前有利の展開。
5着エキストラエンド…内の良い馬場の中、外枠で終始外を回らされた距離ロスが響いた。それでも、4角11番手からよく差し込んできており、瞬発力を評価できる。
7着メイショウカドマツ…瞬発力に劣るのに早めに動くことをせず、最後はキレ負けした。
11着サイレントサタデー


すみれS:<低速(+1.2)>37.7-40.7-25.3-35.2=2.18.9
第1~3ブロックともに大きく緩んだ割に、上がりがそれほど速くならなかった凡ラップ。馬群が固まり、ヨーイドンの競馬。
1着ベールドインパクト…ヨーイドンの競馬で上がり2位に0.3秒差の最速上がりで差し切った瞬発力を評価。


きさらぎ賞:<高速(-0.4)>36.5-36.8-33.7=1.47.0(1位/6年)
テン緩み、上がりの速い流れ。前有利の展開。
3着ベールドインパクト…先団で流れに乗るも、1・2着馬にはキレ負けした印象。



最後に各馬の見解。

【軸馬候補】
(9)メイショウカドマツ
頭が高い走りではあるが、柔らかい走りをするのでコーナーリングでロスが出ることはない。先手を取って自身のペースを刻むなら、前傾ラップの皐月賞を0.8秒差で粘り込んだ底力はここでは大威張り。ペース判断に長けたユタカJ乗り替わりも鞍上強化と見て良く、積極的に狙ってみたい。

(10)ベールドインパクト
皐月賞戦前は、現時点の完成度では厳しいと思われたが、厳しい流れを0.8秒差まで差し込んで見せた。持ち前の持続力・柔らかい走りが活かせるここでは全く見劣らない。

【抑え候補】
(6)エキストラエンド
ピッチ・伸びやかな走法で、軽い芝で切れ味を活かす形がベストの瞬発力型。長く脚を使うロングスパート戦となる今回はやや適正がズレており、勝ちきるまでのイメージは湧かない。頭は無い馬券で抑えまで。

【消し】
(1)ショウナンカンムリ
力の要る重い馬場でこそ良さの活きるヨーロピアンで、今の京都の高速馬場には対応できそうにない。

(2)トーセンホマレボシ
前走の500万勝ち(中京11F)は向正面から位置を押し上げ差しきった、底力&持続力を認められる強い内容。ただ時計は平凡で、鞍上は僅差勝ちの内容を馬場に理由を求めたが、立った繋・蹄からは道悪もこなせる体型なので、良馬場になれば更に着差が広がったということもないだろう。底力の裏付けがなく、ここは見送り。

(3)サイレントサタデー
デビュー来3戦ともスローばかり。それに比べると今回想定している流れはかなり厳しい部類で、底力不足は否めない。

(5)アドマイヤバラード
大トビ・頭の高い走りなので勝負どころのコーナーリングで後手を踏む可能性高い。割に人気しているし、消して妙味を追いたい。

(11)ニューダイナスティ
前走のムーニーバレー500万勝ち(京都12F)はスローの流れの単騎逃げで、かなり恵まれた内容。過去傾向分析で推奨した相関性のあるムーニーバレー勝ち馬ではあるが、前走同様の楽な競馬は望みづらい。底力の裏付けも薄い。
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